私は20代の頃、3年間、ライブハウスのホールの仕事をしていました。
ホールの仕事は、チケット窓口の対応、ライブが始まってからのホール内の見守り、(撮影している人はいないか、モッシュやダイブなどが起きた時に危険がないかなど)フードやドリンクの販売・作成、などが主ですが、他にも、ライブが始まる前と終った後にも仕事があり、想像以上にやることが多いです。
ライブが始まる前は会場の掃除や準備、買い出しをしながらその日の演者からチケット回収などの対応をし、ライブが終わると会場の片づけ、打ち上げがあれば準備をして、朝まで打ち上げに付き合って残ることもありました。
集客が多い日には、チケット窓口も会開場前から行列になるので、行列の誘導や案内をして、ライブが始まってからも会場の整理、誘導をします。
帰りもなかなかお客様が帰らないので誘導、出待ちのお客様の整理などをしつつ、打ち上げの準備をすすめていきます。
打ち上げも多いときは20人以上のメニューを自分で考え、買い出しをし、演奏中に窓口対応、会場の見守りをしながら合間に作らなくてはいけません。
思ったよりもやることも多く、いろんなことを同時にやらなければならず、また、朝まで残るときはほとんどがサービス残業、毎日違ったいろんな人を相手にする仕事でもあり、体力も精神力もかなり使う仕事でした。
ただ、その分、他の仕事ではなかなか味わえない楽しさもたくさんあります。
一番はやはり毎日いろんなジャンルの音楽を生で聴くことができること。
私は正直楽器も何もできず、あまり音楽に詳しいほうではないのですが、それでも生演奏が毎日聞けるのは最高でした。
そしてなんといっても、ライブならではの会場の一体感、生演奏でしか味わえない、演者やお客様の空気を毎日感じられるのがこの仕事の一番の楽しみでした。
会場が一つになって盛り上がるのを客観的にみられるのが私は一番この仕事をしてよかったと思う瞬間でした。
あとはこの仕事でなければ味わえなかったと思うことは、演者の、演奏しているとき以外の顔が見れることです。
ライブ終わりにハメを外しすぎるくらい盛り上がっている様子や、音楽に真剣に打ち込んで、迷ったり悩んだりしている様子は、この仕事をしていて見れたことかなと思います。
大変なこともたくさんありましたが、演者、お客様、そしてスタッフ、熱くて優しい人ばかりに囲まれて、勉強することもたくさんあり、一生忘れられない仕事の一つになり、この仕事をしてよかったと、心から思います。
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